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電子通貨で地域経済活性化/飛騨地方の「さるぼぼコイン」活用で

2022年10月12日(水) AM5:00 EX) [有料会員限定]629文字

電子通貨「さるぼぼコイン」を利用できる高山市の土産物屋=9月


 飛騨地方で利用できる電子通貨「さるぼぼコイン」が地域経済活性化に貢献している。スマートフォンのQRコード決済方式を全国でいち早く採用。アプリは災害情報を通知する機能も備え、位置情報を使い河川の氾濫や土砂崩れの危険がある地域の住民に避難を促すこともできる。発案した高山市の金融機関は「地域に根差すことで着実に利用が広がっている」と強調する。
 コインは「飛騨信用組合」が2017年12月に始めた。QRコード読み取り式を採用した電子マネーのサービスは国内初だった。名前は、地元に愛されているサルの赤ちゃんをかたどった人形「さるぼぼ」にちなんだ。
 同組合によると、飛騨地方は国内外から観光客が多く訪れ経済活動が活発な一方、住民の消費地は都市部に偏り出て行くお金も多い。そこでお金を地域内で循環させる「地産地消」を目指しコインの仕組みを考えた。経営企画部の渡辺剛次長(53)は「地域内でお金が回り、経済が潤うサイクルを目指す」と語る。
 コインをチャージするたびに1%のボーナスを付与。加盟店同士での商品の仕入れなどでは、現金よりもコインで取引した方が手数料が安くなるよう設定した。店舗側は専用の機器が不要で、QRコードを掲示するだけ。負担を減らして、普及を後押しする。
 高山市、飛騨市、白川村の2市1村のスーパーや飲食店、駅前の土産物店など約1900店舗で利用できる。住民の他、観光客も利用可能だ。現在は約2万7400人のユーザーがおり、2市1村の人口の3割に迫る。

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