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電動車向け部品の投資加速/新興企業に出資、新領域で種まきも/自動車④/トヨタグループ各社、電動化推進 /■電動化へ/開発生産を加速

 トヨタグループ各社が、電動化製品や次世代技術の開発や投資を加速している。への投資を加速するほか、自動車以外の領域で革新的な技術を持つスタートアップに出資する動きも目立つ。

2022年10月12日(水) AM5:00 EX) [有料会員限定]1,287文字

㊤二次電池「リチウムイオンキャパシタ」を生産するジェイテクトの花園工場(岡崎市) ㊨電動ユニットの主要部品「イーアクスル」(アイシン)


 アイシンは向こう2年で、開発と生産技術に関わる1500人を電動化分野にシフトする方針だ。電気自動車(EV)やハイブリッド車に搭載する電動駆動ユニットの量産体制を強化する。既存の自動変速機などで培った要素技術を電動化で生かす。
 同社は2025年度までに電動車向け駆動部品の生産拡大に2700億円を投資する。EVの最重要部品で、モーターと減速機で構成する「イーアクスル」で年450万基の生産体制を整える。
 愛知製鋼も、高性能な次世代電動アクスルの技術実証に成功した。モーターの回転数を少なくする高減速機を開発したほか、一般的な電動アクスルに比べて体積を約4割小さくした。2030年前後の実用化を目指す。
 ジェイテクトも高出力、高寿命の二次電池「リチウムイオンキャパシタ」を、23年までに量産車に搭載する。
 デンソーは、半導体の製造売上高(相当分)を2025年に2割弱増の5千億円に引き上げる。電流を制御するパワー半導体で性能を高め、車両の電動化にともなう需要増に対応する。直近では台湾の半導体受託生産大手のUMCとパワー半導体の生産で協業。2023年上期にUMC日本子会社の三重工場(桑名市)で、大型の基板材料でのパワー半導体生産を開始する。
 同社の19~21年度の半導体設備への投資額は累計1600億円。「今後はさらに増やす方向」(加藤良文経営役員)とし、パワー半導体などの生産体制を拡充する。 ■新領域拡大
 自動車業界では、次世代技術「CASE」やさまざまな価値観の変容への対応が迫られる。スタートアップが先行する新たな領域や技術に目を向け、これまで培ってきた既存技術と組み合わせて新たな価値を生み出そうと力を蓄えている。
 トヨタ紡織は、21~25年度の5年間でスタートアップ企業に総額50億円を投資する。今年4月に「ビジネスインキュベーション室」を新設、カーボンニュートラルや電動化、ヘルスケアやロボティクスなどの領域で出資先を探す。
 5月には香りセンサーを開発するアロマビット(本社東京都)に出資した。車の自動運転が実現すれば車内空間の自由度が増し、快適性がより求められる。アロマビットが持つ匂いや香りを可視化するセンサーを、今後も車内に応用する。
 豊田合成もコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)を通じたスタートアップ投資を加速している。今年に入り、無線給電やヘルスケア、AIによる画像解析を手がけるスタートアップ企業へ出資した。
 フォークリフトを主力とする豊田自動織機は、物流ソリューション事業の売上高を25年度に21年度比5割増の6千億円に引き上げる目標を掲げている。
 物流システム開発の独ヴィアストア社を7月に買収した。同社は自動倉庫や各種物流機器の制御、管理を行うソフトウエアを自社開発する。欧州など8カ国に9拠点を構えており、豊田自動織機は欧州での物流ソリューション事業を強化する。

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